元公務員が語る、公務員の業務内容

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皆様は普段『市役所』に行きますか?
正直、私は住民票を取りに行くぐらいしか用事がありませんでした。

ですので、『市役所』がどのような仕事をしているか働くまで想像できませんでした。

地方公務員として、10年程度市役所に勤めていた経験を踏まえてどのような業務内容があるのかをまとめていきたいと思います。

こちらの記事で、今後、公務員を目指す方のお力になれれば幸いだと考えています。
様々な方が公務員の業務内容についてまとめていると思いますので、一つの参考としてご覧ください。

市役所の部署は大きく分けて次のようにまとめられると思います。

  • 官房系
    総務、人事、企画、財政、広報、秘書 等
  • 窓口系
    住民票、戸籍、税、国保、年金、税 等
  • 福祉系
    介護、子育て、障害、生活保護 等
  • 事業系
    産業振興、農林水産、地域振興、生涯学習、交通安全、環境 等
  • 防災系
    防災対策、交通安全、消防 等
  • 管理系
    庁舎管理、契約、会計管理 等
  • 技術系
    建築、都市整備、上下水道、公園整備 等
  • その他
    保健所、教育委員会、農業委員会、議会 等

ざっくりですが、こんなイメージで分かれていると思います。
私は約10年の勤務の中で、国保(3年)→地域振興(5年)→産業振興(約2年)の3つの部署を回りました。

昔はよく3年スパンで異動があったみたいですが、今は一つの部署が長い傾向にあるようです。
(完全に主観ですが、他の役所もこのような傾向があると話を聞きました。)

それでは、それぞれの仕事内容についてみていきたいと思います。

官房系
総務、人事、企画、財政、広報、秘書 等

役所内全体の調整に関する仕事をしています。
他機関からの調査や依頼、政策の企画立案、広報誌の作成、採用、人事異動、予算編成等を行います。

私の勤めていた市役所では、この官房系にいた方が多く管理職になる印象でした。

窓口系
住民票、戸籍、税、国保、年金、税 等

世間一般でイメージする『役所』のイメージはまさにここです。
住民票、戸籍の発行や税の賦課・徴収、国民健康保険証の発行、保険料の徴収、年金関連の手続き等を行います。

今の窓口は委託や非常勤の方がやっている自治体が多いと思います。
職員はその奥で調査や問い合わせ、保険料、税の計算や徴収の対応等を行っています。
市民の方も様々な方がいらっしゃるので、大声で威嚇してくる方もいました。
私もそういう方にある程度耐性はつきましたので、メンタルを鍛えたい方にはおすすめです。

福祉系
介護、子育て、障害、生活保護 等

福祉に関する分野を行っている部署です。
介護保険に関することや、保育園や子育て相談、障害者支援や生活保護の手続き等を行います。

特に保育園関連の部署は入園審査の時期(1月頃)からものすごい業務量と保護者からのクレームで激務のようでした。
(私の同期は目がうつろになっていました・・・。笑)

事業系
産業振興、農林水産、地域振興、生涯学習、交通安全、環境 等

イベントが多い部署です。土日もバンバンあります。
私は地域振興の部署に比較的長く在籍していましたが、正直土日はありませんでした。
自治会の方と一緒にイベントを行ったりするのですが、私の勤めていた市は高齢化が進んでおり、
実態としてほぼ市役所の人間がイベントの下準備を行っていました。
ですので、イベントは全出勤&お付き合いの飲み会多数でした。
肝臓は強くなったと思います。。。笑

産業振興も同じようにイベントだらけでした、最終的に私はこの部署で心身共に故障しました。
それはまた別の記事でご紹介します。

防災系
防災対策、交通安全、消防 等

災害が起きたときは全職員でフル稼働するのですが、それには日々の計画や訓練が重要です。
そうした計画策定や管理、消防はいわずもがな日々救助活動や啓発を行っています。
こちらも意外とイベントが多く、土日出勤が多い印象でした。

技術系
建築、都市整備、上下水道、公園整備 等

技術職場です。自治体のインフラを担う部署でもあります。
職人気質の方が多く、事務職はそのサポートを行っています。

その他
保健所、教育委員会、農業委員会、選挙管理委員会、議会事務局 等

学校、農地、選挙、地方議会の事務を行っています。
保健所は先のコロナ禍の際は最も大変な部署であったと思います。
私の同期もワクチン対応や罹患者の対応で帰れない日々が続きました。

『市役所』の仕事をまとめてみました。
ざっくりと導入部分だけですが、これだけ多岐に渡る仕事を行っています。
また、ジョブローテーションと呼ばれる部署異動が常ですので、幅広い業務に携わることができます。
法律的な知識が全くなかった私も、業務の中で身についていきます。

休暇制度や共済会等の福利厚生については、大企業には劣りますが、充実していると思います。
ただし、部署によって忙しさはまったく異なります。
また、災害やコロナ禍のような特殊な社会情勢によって業務内容が大幅に変わることもあります。
その時所属していた部署によっては、プライベートが全く無くなるような部署も存在することも確かです。

プライベートに全力投球と考えていた私も心を打ち砕かれました笑

安定している業態であることは間違いないものの、その安定さゆえにコンプラ意識が欠ける状況が発生することもあります。

市役所職員を目指す方は、可能であれば、あらかじめそこに勤める方に内部の状況を聞き、
目指す自治体がどのような環境なのかを調べておくことが大切です。

ナコッタ

◎ナコッタ/30代/ド文系/元地方公務員/関東が生活圏
▶不器用すぎて人生回り道だらけです。回り道だらけだからこそ誰かの何かに役立つことができると思い、友人のディンとブログを開設しました。
『明日は使えないけど、いつかは使えるかもしれない知識』をモットーに30代男性の生きざまをお伝えしていきたいと思います。

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